実際に働く介護の現場では、入居者に直接行うケアとそれ以外の周辺業務があります。周辺業務に含まれるのは、スタッフ間の情報伝達、記録の作成、人材育成などです。
介護現場でDXを導入して行う業務効率化は、主にこうした周辺業務を効率化することを目的としています。周辺業務においてムダがなくなり、時間を有効利用できるようになると、介護スタッフに、体力的にも精神的にもゆとりができて、介護の質が向上します。十分な介護が無理なくできるようになると、介護スタッフ自身のモチベーションがアップします。結果として、介護スタッフが仕事にやりがいを感じられるようになり、離職する割合も減っていきます。新しい人材の採用にはコストがかかるので、業務効率化で離職率を下げることで、事業者の負担も軽くなります。
介護の質が向上すると、入居者やそのご家族からの評価も良くなり、施設の評判が上がって、収益アップにもつながります。業務の効率化に対する意識が高い事業所であれば、働きたいという人も集まってくるので、必要な人材を確保するのも容易になります。無駄な時間が減ると、時間を有効活用できるようになるので、悩みを抱えているスタッフのために面談の時間を持つこともできるようになります。また、残業も減って、介護スタッフがワークライフバランスを保ちながら働くことも可能になります。
このように業務の効率化は、事業所にも介護スタッフにも入居者とその家族にも大きなメリットがあるので、積極的に取り組むべき重要な事柄です。介護現場でのDXについて分かりやすくまとめられている<介護現場に変革を!~介護DXとは?~>も参考にしてください。